当院は日本静脈経腸栄養学会より「NST稼動施設」「実地修練認定教育施設」の認定を受けています。また、日本栄養療法推進協議会からも「NST稼動施設」の認定を受けています。
Nutrition Support Teamの頭文字をとった略称で、様々な医療スタッフがチームを組んで患者さんの栄養管理を行うチーム医療のひとつです。近年、低栄養の患者様によく用いられる点滴(中心静脈栄養など)は、感染症を合併する危険があることや経腸栄養に比べ医療費がかかるなどの問題が指摘されています。
NST(栄養サポートチーム)では、「食」による経腸栄養と中心静脈栄養それぞれの利点と欠点を各患者様の病状に応じて選択し、必要カロリーに基づいた栄養管理計画を提言し、正しい輸液・栄養管理の知識を啓蒙するなどの活動を行っています。
当院のNST活動メンバーは総勢77名で構成されており、全診療科、全職種参加型の活動を行っています。全メンバーが持ち回りで、病棟回診を行うなど職種間の垣根を越えて組織横断的な取り組みを行っています。
最近、肥満や高脂血症などの栄養過多が問題となっている一方で、「病院」に入院する患者様の40%以上は栄養不良というデータも報告されています。低栄養の患者様それぞれに「食事がとれない」、「食事量が減ってきた」などの結果として、病気が治りにくい、術後の回復が遅れる、感染症にかかりやすくなる、全身の筋力が低下して寝たきりになる、褥瘡(床ずれ)ができてしまう等のリスクや問題を抱えています。当院では、栄養状態のよくない患者様の早期発見とその対応を目指して、入院時栄養評価として、身長、体重、血液データなどを元に患者様個々の栄養状態の評価を行っています。
低栄養と考えられる患者様に対しては、定期的な病棟ラウンドなどを積極的に行い、病状の改善や褥瘡(床ずれ)の予防・早期治癒に多職種協働で取り組んでいます。
当院では、NST活動のメンバーとして、医師・歯科医師・管理栄養士・看護師・薬剤師・臨床検査技師・放射線技師・言語聴覚士・歯科衛生士・調理師・事務員など多くの職員が活動しています。
それぞれの職種が病棟回診に立会い、受持ち看護師や主治医、そして実際に患者様やご家族と問題を共有しつつ、専門的な立場から患者様個々の問題点を整理し、具体的な解決案を提言していきます。さらに褥瘡と栄養の関係は密接であることから、皮膚科医師と皮膚・排泄ケア認定看護師(WOC)、理学療法士、管理栄養士が週1回褥瘡回診を行い、NSTと常に情報交換しています。
また、月に2回勉強会を行い、全職員参加型の症例検討カンファレンスを開催し、全職員間での問題点の共有と知識の普及・技術の向上を目指して活動しています。
NST対象症例
・・・栄養管理を必要とする全ての患者様
NST回診
・・・1回/週
NSTカンファレンス
・・・1回/週

※ 当院では、患者様、そしてご家族だけでなく、患者様の退院先の施設などに対しても継続して栄養管理が行えるようNST活動の伝達と連携を図っています。