東北厚生年金病院
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当院では、中央検査部に所属する24名の臨床検査技師が、昼も夜も臨床検査をおこなっています
病院では、病気を診断するためや治療後の経過をみるために検査をします。また手術や治療を始める前には、患者さまの体質や栄養状態を検査しますし、輸血の前には血液型の検査などもします。病院にいくと、いつも検査、ケンサ、ケンサ・・・・
目的も種類もさまざまな検査のなかで、血管のカテーテル検査や胃カメラ、臓器の一部を切り取る検査などのように、万が一の危険を伴う検査は、医師の資格(ライセンス)がないと行えません。また放射線をあつかう検査(レントゲン)も特別で、医師の他には診療放射線技師というライセンスをもつ者だけが行うことができます。
そうです、患者さまの大切な命と体をあつかう病院は、ライセンスの世界なのです。病院で働く医療従事者は、だれもが何がしかのライセンスをもっています。ライセンスがなければ、医療行為をおこなえません。
臨床検査とは、臨床検査技師というライセンスを持つ医療従事者が行う検査である、と定義することができます(ちょっとアタリマエすぎますが)。
検体検査
患者さまの「体から離れた物」の成分を分析するのが臨床検査の一つの大きな分野です。これを検体検査といいます。
「体から離れた物」とは、試験管に採取した血液、コップに採取した尿、糞便、痰、鼻水、胃液、髄液、腹水、ホリマリン浸けの臓器の一部などなど、ありとあらゆるものですが、数の上では、やはり血液と尿がとびぬけて多いことになります。
医師から出された検査項目のオーダーに従って、患者さま一人ひとりの血液中の成分(例えば、リンパ球の数やコレステロールの量など)を測定して、その数値を医師に報告するのが臨床検査技師の仕事です。
相手が試験管の中身ですから、この検体検査を担当する技師は、患者さまと直に面と向うわけではありません。実験室(ラボ)のなかで各種の分析装置やコンピュータを使って、ひたすら検査材料の処理分析やデータの送信をおこなっています。
当院の中央検査部では、一日に試験管950本の血液を検査していますので、いそがしい中でのスピードと正確さが勝負。
ある患者さまの血液中の成分が、特に生命の危険な状態を示すような異常な数値だったときは、オンラインのコンピュータの数値に危険マークを付けて送信するだけではなく、直ちに、その患者さまの担当医師にPHSで連絡をとります。たとえその医師が何処にいようとも。何をしていようとも。
生理検査
患者さまと直に接して行う検査の中で、医師と診療放射技師だけが行える特別な検査以外は、ほとんどが、臨床検査技師が行う検査です。この直に患者さまに対して行う臨床検査が、生理検査(生体検査という呼び名もあります)と呼ばれます。
生理検査には、心電図検査、脳波検査、超音波検査などたくさんの種類があります。当院の中央検査部では、34項目の生理検査を行っています。
心電図検査を受けた経験がある方は、手足や胸に、電気のコードのようなものを着けられたことを覚えているでしょう。脳波の検査を受ける時も、頭にたくさんのコードを貼り付けられます。そしてこのコードは、なにやら大そうな機械につながっています。
心電図や脳波の検査で、機械からコードを通して、患者さまの体の方向に電流が流れるということは全くありません。患者さまの体(手足や胸・頭)から放出される微量の電流をこのコードを通して機械(心電計、脳波分析装置など)が受け取るだけなのです。
生理検査というやさしい名称には、患者さまの危険(リスク)の少ない検査という意味が込められています。
スピードと正確さが、臨床検査の命です
世の中には、検査と呼ばれるものが沢山あります。加工食品なども、安全衛生の検査に合格したものだけが、店頭に並べられます。並べられるベキです。食品原料の成分分析などは、正確でなければ意味がありません(輸入食肉中のプリオン、野菜の残留農薬)。正確な数値が出て、確実に合格したものだけを売ってください。検査の結果が出るまでは、待ちます。待ちますとも。
しかし臨床検査は、待てません。病気は待ってくれないのです。早く、結果を下さい。
外来の患者さまも、待つことはつらいのです。採血の後で、検査結果の説明を聴くまで何時間待てばいいんですか?じっと長椅子に座っているうちに、よりいっそう病状が悪化したような気がします。
医師も待てません。一刻も早く検査結果の報告を受けて、患者さまに説明したいのです。早く、治療を開始しなければなりません。
臨床検査は、スピードが命です。それが、他のさまざまな検査とちがいます。
臨床検査は、患者さま一人ひとりのデータを漏れなく、はやく正確につくるのが仕事です。何人分もの試験管が集まるのを待って、ひとまとめに検査するということは、あまりやりません。ラボに到着した順番に次々と検査していきます。
ほとんどの検査は、1時間以内に結果(データ)が報告されます。
順番に割り込むことができるのは、生命の危険が予想されるような患者さまの緊急検査のときです。